放射線とは
放射線とは、「電磁波や運動している粒子で、物質の密度の大小によっても異なるが、同物質を通過する能力をもったもの」と定義
アルファ線は、高速のヘリウム原子核の流れ |
ベータ線は、高速の電子の流れ |
ガンマ線は、電磁波の中でも最も短い波長の電磁波
X線はガンマ線よりは波長が長い電磁波 |
中性子線は中性子粒の流れ |
放射線の種類と透過力

提供:(財)日本原子力文化振興財団:「原子力」図面集
電磁波の種類
放射線の影響を考える場合、放射線を出す方よりも受ける方でどれだけの量を受けたか(これを「線量」といいます)が重要です。最も基本的な線量の単位は、単位質量に吸収されるエネルギー量で表わす[吸収線量(単位:Gy、グレイ)]です。人体への影響を評価する場合には、吸収線量に放射線の種類等の補正を行った[実効線量(単位:Sv、シーベルト)]が用いられています。
(1)アルファ線
アルファ線は高速のアルファ粒子(ヘリウム原子核)の流れです。1個のアルファ粒子は、陽子2個と中性子2個、すなわちヘリウムの原子核からできており、プラス2の正電荷を持ちます。透過能力に関しては、アルファ線は貫通力が弱く紙1枚ぐらいで止まってしまいますが、高速で質量数が大きいため与えるエネルギー量も大きく注意が必要です。
(2)ベータ線
ベータ線は、核の内部より放出される高速の電子の流れです。電子の流れであるため速さは光に近く速いので原子や原子核と衝突する回数が少なく、物質を突き抜ける距離はアルファ線より長く、大気中で数mです。透過能力に関しては、薄い紙等は大体貫通しますが、アルミホイルなどでは止まってしまいます。
(3)ガンマ線
ガンマ線は、粒子の流れであるアルファ線やベータ線とは異なり、原子核から飛び出す1種の電磁波です。ガンマ線は電磁波の中でも最も短い波長に相当し、物質を突き抜ける透過能力を持ちます。ガンマ線の場合は、次に述べるX線よりも波長が短く、強い透過力を持ち、ある厚さのコンクリートブロックあるいは鉄の板も透過する力を持ちます。
(4)X線
X線はガンマ線よりは波長が長い電磁波の1種です。しかし、可視光線等と比較すると極めて短い波長であり、ガンマ線と似た特性を持っています。透過能力はガンマ線より弱く、医療用として人体の透視検査などに広く利用されています。
(5)中性子線
中性子線は中性子粒の流れです。中性子線は、中性子の流れなので電気を帯びていないため、原子核の中に自由に入り込むことができます。この理由から透過能力に関しては、前述のいずれの放射線より強くなっています。
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