| まず、においモニターのメインの機能は、においの相対的な強弱を数値で示すことをご理解下さい。その上で、においモニターでは2つのセンサを搭載することにより、においの識別の参考となる数値として、classificationに数値を表示するkとをサブ機能として提供しています。
この表示の原理は、特性の異なる2つのガスセンサを配置することで、あるにおい物質に対して、それぞれのセンサが異なる反応をし、ことなる出力をするkとを利用したもので、センサAとセンサBのそれぞれの出力を縦軸と横軸にとったときにそれらを結ぶ頂点を原点とつないだときの角度をそのまま数字として出力しております。
実験室で単一物質を発生させてそれを計測しますと、「この物質の時はこの数値」、というデータを取得することができます。これらをまとめるとテーブル(物質名と識別参考値の相関表)を作成することができます。3に記載させていただいているのがその例です。
複合臭を計測したときに、識別参考値として得られる数字をそのまま 3の表に当てはめて、この硫化水素に近い数字がでているから、硫化水素が主成分である複合臭だな!!というような理解をすることはできません。あくまでも、計測する複合臭に対するセンサの出力を数値に変えたものがその数値であるだけで、複雑に組み合わさっている複合臭を構成する各物質とセンサとの反応や、におい物質同士の反応などを無視して、硫化水素が支配する複合臭である、という断定や類推はできません。
複合臭の測定の際に、この識別参考値を活用していただく方法としては、測定の結果、表示される数値同士を「比較」していただくことになります。例えば現場のAというポイントで計測した時に表示される識別参考値と、現場のBというポイントでのそれがほとんど同じ値であった。発生源としての性質も似ているし、官能的にも以前から似ていると思っていたが、やはり良く似た組成の複合臭が発生している、ということがわかった!
とか
あるにおいの脱臭効果判定をする際に、脱臭前の強度測定の際に識別参考値にも注目しておく。脱臭後の測定で強度は下がっている。が、識別参考値はほとんど変わっていない。活性炭などの吸着法による脱臭の場合では、臭気成分がまんべんなく吸着されることにより、組成がほとんど変わらずに全体の強度レベルが落ちていることを客観的に説明してもらえます。
また、アルコールなどで脱臭するマスキングという手法があります。この場合、においレベルは官能値としては劇的に下がります。これはアルコールでマスクしているだけです。においモニターはアルコールにも反応しますので、強度については逆に上がることが考えられます。但し、においの質が大きく変わることで、識別参考値の数字が大きく変わることが考えられます。
結論としては、この識別参考値により、複合臭に含まれるにおい物質を特定することはできません。これをしようとすれば、高価な分析機器を使用していただく必要があります。においモニターが提供するこの識別参考値は、あくまでも参考ではありますが、計測の結果として表示されるこの数値には再現性がありますので、ユーザーサイドでデータを蓄積していただき、比較などで活用いただくということになります。
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